関雎(かんしょ)
 

作品名 関雎(かんしょ) 
収載書名 『詩経』「国風・周南」 
訳者名  白川静
訳書名 『詩経国風』(『東洋文庫』518)
刊行年代  1990
 その他  房中の歌。君子と淑女と、あい親しむことを歌う宴楽の歌。
 
関関雎鳩
在河之洲
窈窕淑女
君子好逑

参差荇菜
左右流之
窈窕淑女
寤寐求之

求之不得
寤寐思服
悠哉悠哉
輾転反側

参差荇菜
左右采之
窈窕淑女
琴瑟友之

参差荇菜
左右■之
窈窕淑女
鍾鼓楽之
 
 
関関
(くわんくわん)たる雎鳩(しよきう)
河の洲に在り
窈窕
(えうてう)たる淑女は
君子の好逑
(かうきう)

参差
(しんし)たる荇菜(かうさい)
左右にこれを流
(と)
窈窕たる淑女は
寤寐
(ごび)にこれを求む

これを求めて得ざれば
寤寐に思服す
悠なるかな悠なるかな
輾転反側す

参差たる荇菜は
左右にこれを采
(と)
窈窕たる淑女は
琴瑟
(きんしつ)これを友(した)しむ

参差たる荇菜は
左右これを■
(えら)
窈窕たる淑女は
鍾鼓
(しようこ)これを楽しむ
 
 
かうかうと みやこどり
かはのなかすに
たをやかの かのひとは
よきひとのつま

おひいづる じゆんさいを
みぎひだり かきてとる
たをやかの かのひとは
よすがらに もとめつつ

もとめつつ あひえねば
よすがらに ものおもふ
おもひつつ わびしくて
いねがてに ふしまろぶ

おひいづる じゆんさいを
みぎひだり つみてとる
たをやかの かのひとは
ことなで したしまむ

おひいづる じゆんさいを
みぎひだり えらびとる
たをやかの かのひとは
かねうちて たのしまむ
 


 詠いこまれた花  アサザ(荇菜)
  (訳者は、アサザと承知した上で「じゆんさい」と表現している)




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